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コラム
2021 08. 26

特色インキはCCM(コンピューターカラーマッチング)で色を作り出します

特色インキはCCM(コンピューターカラーマッチング)で色を作り出します

ラベル・シール印刷には、カラー印刷と特色印刷があります。一般印刷と言われるチラシやポスターの主流は、カラー印刷です。しかしラベル・シール印刷においては、特色印刷は非常によく活用されています。
今回のコラムは、特色印刷の色の作り方のコラムです。また、特色インキ作成のための設備、CCM(コンピューターカラーマッチング)をどのように使用しているのかを説明致します。

【目次】
1.特色とは絵の具の様にインキを混ぜ合わせて作る色の事です
2.特色インキを作成するにはカラーチップなどの色見本が必要です
3.CCM(コンピューターカラーマッチング)を用いた特色インキの作成手順
・CCM(コンピューターカラーマッチング)とは何か
4.今回のまとめ

特色とは絵の具の様にインキを混ぜ合わせて作る色の事です

「特色って何?特色ってどんなふうに作るの?」と思われる人がいたとします。答えは簡単。誰もが体験してきています。小学生、中学生の頃、図画工作や美術の授業で風景画や人物画を描いてきた経験は誰にでもありますよね。この時、「あの森の色は、あの空の色は、あの人の顔の色は」どの絵の具を混ぜて作ればいいのかなと、試行錯誤しながらパレットで色を作ったりしませんでしたか。そう、これこそ特色を作る作業そのものなのです。
そして思うところ、カラー印刷はインキ色固定で、4枚の刷版のデータ内容で刷り色を決めるのに対し、特色印刷は、絵の具と同じように、使用するインキの種類の工夫で刷り色を作ります。こういったことから、特色印刷は印刷現場こそ主役といえるのではないでしょうか。

特色インキを作成するにはカラーチップなどの色見本が必要です

お客様に特色の色をご指定頂く場合には、2種類の方法があります。
1つ目が、インキメーカーが発行しているカラーチップからの指定です。DICやPANTONEなどが発行している色見本から選定して頂きます。色見本をご指定頂くことで、ラベル・シールの狙うべき色が明確になり、お客様のイメージの仕上がりに近付きます。
2つ目が、お客様から色の現物を御支給頂く方法です。パッケージやパンフレットなどの被着体に色を合わせる場合、被着体自体を御支給頂いています。製品そのものを色見本とすることにより、ラベル・シールも対象の色に近付きます。

CCM(コンピューターカラーマッチング)を用いた特色インキの作成手順

色見本をもとに、(CCM)コンピューターカラーマッチングを用いて特色を作る手順を説明したいと思います。

CCM(コンピューターカラーマッチング)とは何か

パソコン内にプログラムされているシステムであり、接続されている分光計により色見本の色を解析します。入力されている「日常的に使用頻度の高いインキ15種」のなかから1~最大6種を使用し、色見本の配合データを算出するものです。

色見本の色をCCMで解析し配合データを算出する。
算出された配合データを隣接されているインキディスペンサーに移行させ、インキディスペンサーよりインキの自動吐出を行う。
吐出されたインキを練る(混ぜ合わせる)。
この場合手動でもよいが付属のスピンミキサーで自動に行うこともできます。
練られたインキを「展色」し色見本との誤差を確認、誤差がある場合インキの追加を行い、色見本に近づける。
※ちなみに「展色」とは、練られたインキを実際に印刷するタック紙に少量採り、実際の印刷を模するように薄く拡げ、色の誤差を確認する作業です。
出来上がったインキを印刷機に投入し、試し刷りをしながら微調整を行い、色見本に合わせ完成させる。
出来上がったインキの配合データは次回受注時に使用できるよう、CCMへデータ保存を行う。

今回のまとめ

これまでに、我が印刷工場では長年にわたり数々の特色を作ってきました。そしてお客様に満足して頂いております。
「再現できない色は無い」と自負したいところですが、なかなか簡単ではない色もあります。特別に明るく、鮮やかで、インパクトの強い蛍光色。一見地味ながら光を当てることによって、独特な輝きをみせるメタリック色。さらにメタリック素材自体に印刷をする場合の色。これらの色は表現が難しいがために、お客様との間に認識のずれが生じやすい色です。
しかし、このずれを解消するために工場では本機色校正を行い問題を解決していくよう努めています。