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YAMADA
Fine Arts Printing
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COLUMN お知らせ・コラム
どうしてPCモニターの色のラベル・シールを印刷することができないのか
商品などの魅力を伝えるラベルやシール。その中で色使いはとても重要です。思い通りの色で魅力を伝えるためにも色の表現方法による違い理解しておくことは大切。写真や画像を印刷したときにPCのモニターやスマホの画面上とはなぜか異なる色になってしまったという経験はありませんか。印刷物を作成する際に想像していたものと違うものができてしまったということが起きないために、印刷物の色の表現方法と色の見え方が違う理由をご紹介していきます。
【目次】
1.ラベル・シールなどの印刷物の色の表現方法は2種類あります
・写真やイラストなどが得意なプロセスカラー印刷(CMYK)
・会社のコーポレートカラーや単色のデザインが得意な特色
2.モニターで見える色と刷りあった印刷物はどうして合わないのか
・テレビやパソコンのモニターは色味をRGBで表現している
・デザインデータを変換すれば同じ色のラベル・シールを印刷できる?
3.今回のまとめ
ラベル・シールなどの印刷物の色の表現方法は2種類あります
ラベル・シール等の印刷物の印刷方法には大きく分けてプロセスカラー印刷(CMYK)と特色印刷の2つがあります。それぞれには特徴や向き不向きがあり、用途に応じて適切な印刷方法を選択します。
写真やイラストなどが得意なプロセスカラー印刷(CMYK)
プロセスカラー印刷とは4色刷りとも言われてる一般的な印刷方法です。C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4種類のインキを使用し、それぞれの版を重ね合わせて色を表現する方法です。この4色を細かいドット状にして印刷し重ね合わせることで様々な色を再現することができます。プロセスカラー印刷は、ドットの組み合わせで様々な色の表現ができるため写真やイラストなど繊細で色数が多いものの印刷が得意と言えます。
会社のコーポレートカラーや単色のデザインが得意な特色
特色印刷とは特定の指定された色を使用する印刷方法です。プロセスカラーでは作ることが難しい色を表現したい時に用いられることが多いです。例えば、金色や銀色、蛍光色などが特色に当てはまります。DICやPANTONEなどのカラーガイドから指定して頂き、ご希望の色見本(カラーチップ)を元にインキを調合し、指定の色を作ります。特色は、特定の色の再現性が高くプロセスカラーと違って色を重ね合わせないため、色が鮮やかで文字や線がくっきりとした印刷をすることが可能です。コーポレートカラーを使用した会社のロゴや単色のデザインなど、特定の色を強調したいときや印象付けたいときにはプロセスカラー印刷よりもインパクトを持たせることができるため、特色印刷がおすすめです。
モニターで見える色と刷りあった印刷物はどうして合わないのか
テレビやパソコンのモニターは色味をRGBで表現している
テレビやパソコンのモニターは印刷物の色の表現(CMYK)とは異なり、「RGB」で色を表現しています。プロセスカラーのCMYKとは色数や再現できる領域が異なるため、両方を同じ色で再現することは困難です。
RGBとは、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の光の三原色を利用した色の再現方法で、各色を256段階の強さで表現できます。あくまでの光を掛け合わせて再現をする方法です。一方、ラベル・シールの印刷で用いられるプロセスカラー(CMYK)は、カラーモニター(RGB)と比べると、再現できる色の範囲が狭いです。よって、モニターなどの画面上での色のイメージと、刷り上がったラベル・シールでは色のブレが発生するのです。
デザインデータを変換すれば同じ色のラベル・シールを印刷できる?
RGBで入稿されたデータをCMYKに変換することは可能です。しかし、色味は必ず変わってしまいます。
データ上ではCMYKになっていますが、ご希望の色味とは差が発生しますので再現するのが困難となります。ワードやパワーポイントなどのオフィスソフトはRGBでしかデータを作成することができません。イラストレーター、フォトショップ等でCMYKのカラーモード設定でデータを作成されるのをおすすめします。
今回のまとめ
今回はラベル・シール等の印刷物とモニターの色の表現方法の違いと、ラベル・シール等の印刷物を希望の色に近づける方法をご紹介しました。山田美術印刷ではRGBワークフローから印刷を行うRGB印刷は行っていないため入稿データはCMYKへ変換いただく必要がございます。ご入稿いただくデザインデータに関し、お悩み等ございましたら専門スタッフがおりますのでお気軽にご相談くださいませ。